「京都ふるどうぐ市」でロマンに浸ってきた
「第1回 京都ふるどうぐ市」に行ってきた。全国の古道具屋・骨董屋40店舗と古書店10店舗が一同に集まる年に一度のマーケット。場所は京都の四条付近、高瀬川沿いにある元・立誠小学校。明治2年に開設され日本でも最古の歴史をもつ小学校のひとつ。今は主にイベントスペースとして使用されている。
一般的に骨董品 と聞いてどんなイメージを持たれるだろうか。全く役に立たたないのになぜか値段は高い不思議なプロダクトの世界、というのは自分が持っていたイメージ。確かにモノだけ見ているとその通りである。ところが今回はたまたま店主の話を聞く機会が多く、商品が辿ってきた歴史について知りながら物色する事ができた。すると不思議なことに、モノが急に魅力溢れて見えてくる。
今回印象に残ったのはMercure Antiquesというお店。科学系の骨董品を主に扱っており、店主の説明が面白かった。長野に店を構えており、普段はオンラインでの購入が可能とのこと。
顕微鏡での観察するために植物の一部や昆虫の羽根を挟んだプレパラートたち。ただのガラスではなくキレイな模様が加えられたものが目立つ。1800年代のもので当時はとても高価なものであったため、装飾して保存されることがあったらしい。
1800年代後半の図鑑に使用されたリトグラフによる解説ページ。細かく色が分けて刷られていたり、一枚ずつ手で着色されているものもある。これが全て量産物であるというから驚きである。まるで一枚一枚が作品のようだ。この頃は図鑑の絵そのものが伝え聞いた情報を元に描かれているらしい。そのため動物なんかは本物と比べてちょっと間が抜けたバランスになっており、それがまた魅力的に見える。
他にも小さなボタンや古書、ワニの頭や錆びた空き缶まで実に多様な品が並んでいる。
骨董品は物品そのものよりは、そこに付随する物語の魅力が大きいようだ。今回はハリネズミを解説した図鑑の1ページ、そして銅版画による望遠鏡の解説ページを買った。モノは小さいのになんだかとても大きな買い物をした気分だ。骨董屋に行った時には暇つぶしにでも解説を聞いてみる事をオススメ!
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