京都一周トレイル70kmを歩いてみる - 2 (蹴上〜大文字山〜浄土寺橋)

京都市内を囲む山々を周る「京都一周トレイル」を歩いています。一日目で飽きて歩くのやめるかもという心配は意外に外れ、今週も迷わず歩きました。かなり気に入ってます。2日目は蹴上げをスタートして大文字山に登頂、その後銀閣寺付近に降りてくる行程です。京阪電車の三条駅で降り、15分ほど歩いてスタート地点の蹴上まで移動。このトレイルは、どの段階においても市内からあっという間にアクセスできるのが本当にありがたいです。

歩きはじめからなんだか不思議なトンネルが登場しました。なんだこれ? 昔の近代化ムーブメントをアピールしてくる古いトンネル。入り口の上にはやたらアヴァンギャルドな書体で何かが書かれてます。「想奇観推」?で合ってるのかな? 帰って調べてみると「想奇観雄」でした。優れた眺めや奇抜なアイデアを意味する言葉らしいです。近代化に伴う工事の工夫の事を言ってます。

僕はこういうことは一切事前に調べません。ルート上でいきなり出会う方が先入観無しに驚きや興味が味わえるからです。有名な遺跡も、無名の神社も、ごちゃまぜにして楽しめます。 事前に調べなくても勝手に面白いものに出会えるというのはトレイルの大きな魅力だと思います。

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この京都一周トレイルはとても不思議です。完全な山歩きではなく、観光地を回る平地でもない。その中間を楽しむことが出来ます。京都市内のはずなのに、ど こか遠くの田舎に来たかのような感覚に陥ります。歩いていても誰もいません。ツクツクボウシが鳴くひっそりとした木陰道に、忘れ去られたかのような立派な 町屋がたたずんでます。前からメガネをかけた高校生くらいの男の子が手ぶらで歩いてきました。「こんにちは」とにこやかに声をかけてくれてそのまま通り過 ぎて行きました。