ジョン・ミューア・トレイル – Day 5 疲労
2014年9月2日 Upper Lyell → Thousand Island Lakes 起床:7:00AM 気温:0℃
朝、目が覚めると猛烈に寒かった。ツェルト内は結露してバリバリ凍っている。どうやら渓谷という地形柄、冷気がたまりやすかったみたいだ。テントから顔を出すと近くにコヨーテがいた。見るのは初めてだけど、なんとなくコヨーテであることは分かる。キツネみたいだ。
寒くて動きたくない。ダウンを着てガタガタ震えながら準備している内に、朝日が当たる日なたの境界線が向こうのほうから近づいてきた。境界線がテントを超えると同時に一気に気温が上昇。10分後には半袖と短パンになっていた。これがハイシエラの強烈な日差しの凄さだ。これ以降、朝の日課は日なたの境界線に合わせてこなす事になる。
ずいぶん登ってきた。ある地点に来ると急に湖が現れた。ひたすら透明な水がさらさらと風に揺れて、背後には荘厳なドノヒューパスがまだまだ高い場所に見える。なんだか現実離れした景色。一人なので夢かどうか確認できない。キツネにでも騙されてる気分だ。さっきのコヨーテかもしれない。
ドノヒューパス、到着。標高3370m。かなり疲れた。 パスの向こう側、別のハイカーが歩いてるのが小さく遠くに見える。
途中、休憩しているとジムというJMTのスルーハイカーに出会った。疲れて動きたくないので休憩がてら話し込んだ。彼は以前にPCTを踏破した経験があり、その後にこのJTMを初めてスルーハイクしようとしてるらしい。普通は逆の順番で歩きそうだけど。 でもさすがにハイカー事情に詳しく色んな話を聞くことができた。トレイルエンジェルにお世話になる方法、JMTやPCTの映画があり一部日本人も出てることなど、、、。歩くのが早いので先に行ってもらった。
疲労
とにかく疲れている。クタクタになりながら、サウザンド・アイランド・レイクスに到着。頭痛もひどい。心理的にも疲れてる。日が暮れる時間帯が一番つらかった。日が暮れてしまうと、ものすごい閉塞感に襲われる。こんな大自然の中にいるのに、閉じ込められてる感覚。なぜだろう。20:00には真っ暗になるので、この後10時間もこんな感じかと思うとウンザリした。 13枚ある地図の内、歩いたのはまだ2枚だけ。なんとなく最後の1枚を見ると、果てしなく遠い世界のように感じた。たどり着ける気がしない。街が恋しかった。
対岸のバナーピークのずっと上の方に月が登った。粉をまぶしたような星が今夜も出てきた。
歩行距離:13km
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