ジョン・ミューア・トレイル – Day 16 人工物

2014年9月13日 Rae Lakes → Onion Valley

夜中にクマは出なかった。よかった。

今日は2つのパスを超える。グレンパス(3652m)とキアサージパス(3569m)。キアサージパスはJMTからは外れている。でも補給物資を受け取りためにこのパスを超えて登山口まで行かなきゃならない。

この補給物資を無事に受け取る事ができれば、スルーハイク成功の可能性はグンと上がる。逆に物資が無事に受け取れなければ、付近の町まで買い出しに行く必要が出てくる。バスなんて出てないからヒッチハイク。この時期は車をつかまえにくい。下手すると2 ~ 3日くらい消費しかねないので、この事態はなんとか避けたい。

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12:00くらいにグレンパスに到着。昨晩過ごしたレイ・レイクスが遥か遠くに見えるけど、まるで近くの水たまりのようにも見える。かなり切り立った場所なので、両側に落ち込んだ景色が同時に視界に入った。北アルプスを思い出す。2 ~ 3人のハイカーがいたのでお互いの健闘をたたえた。これで、残るパスはあと2つ。 あと2つか。

グレンパスを一気に下って、今度はキアサージパスにアプローチ。登る。ひたすら登る。トレッキングポールはもう体の一部みたいだ。足が4本になった感覚。たまにハイカーとすれ違えば、いつものように挨拶。「Hello」「How are you doing ? 」休憩は5分くらい。水を飲んで、ミックスナッツ食べて、カントリーマアム食べて。そしてまた歩き始める。みたいなのを永遠と繰り返す。

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大きな石が大量にゴロゴロ。小さくなって砂の山に紛れ込んだみたいだ。

キアサージパスを無事に超えて2時間後、遥か下の方に灰色の道路が見えた。久々に見る道路。

オニオンバレー到着

オニオンバレーは車でアクセスが可能な登山口。オートキャンプ場もあるので家族連れのキャンパーもけっこう見かける。久々にトイレで用を足した。当たり前だけどトイレの中の空間がとてもフラットで直線的だった。久々の人工物だ・・・・。

さっそく荷物を送ったセコイア・キングス・パック・トレインに補給物資を受け取りに行った。が、小屋の中には誰もいない。周りの人に聞いてみると、馬だかミュールだかを調達に行ったらしく、いつ帰ってくるか分からないとの事。やばい、ここで物資を受け取れないと街まで降りなきゃならない。

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とりあえず、この日はここにキャンプを張る事にした。バックパッカー用のキャンプサイトは無かったが、オートキャンプサイトをオーナーの好意で使わせてもらえることになった。周囲は子供連れや友達同士の楽しげなオートキャンプ。久々に目にする肉や野菜、ワインやビールがテーブルの上に並べられている。うまそう・・・。そんな中、フリーズドライフードを1人でモグモグた食べた。

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単独のハイカーがもう1人降りてきた。名前はジェイミー。彼はPCT(Pacific Crest Trail)を歩いている最中。PCTは4000kmを超える超ロングトレイルで、踏破には半年近くを要する。とても話が面白く、1時間近くも立ち話してしまった。彼も補給のために降りてきたが、車を捕まえることができずここで過ごしていた。

オニオンバレーにはAT&Tの電波がギリギリ届いていたので、久々に家族に連絡。無事を伝える事でできたのでひと安心。明日、補給物資を無事受け取れればいいなあ、、、

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