ジョン・ミューア・トレイル – Day 13 難所

2014年9月9日 2mile from Helen Lake → Palisade Lakes

寒い。日が当たりにくいので寒い。日なたが降りてくる前の水汲みは辛い。まだ遠い日なたの境目を見ながら、早く降りてこいと願う。

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同じ場所にキャンプを張っているスティーブが興奮気味に教えてくれた。キングスキャニオンナショナルパークの職員たちがここにキャンプを張ってるとのこと。トレイルの整備をしているみたいだ。運が良ければ今日歩いている時に彼らの仕事が見れるかもしれない。写真に写っているのは彼らのテント。

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朝から便意を催したので場所を探して用を足した。スコップで穴を掘って、お尻を出して狙いを定める。朝日が山を照らす景色を眺めながらウンコ。壮快。そんな景色も写真に収めておいた。

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朝食はいつもの用にフリーズドライのみそ汁ににお粥を混ぜてかき込んだ。これでじんわり体が温まる。エネルギー充電完了。今日と明日でJMTの中でも最難関、マーサーパスを超えることになる。 頑張ろう。

しばらく歩くとトレイルを整備している現場に遭遇。驚いた。ほぼ手作業のドカチン。大きな石があればスコップで掘り出す。崩れた場所があれば土を盛る。そんな地道な作業だ。数百キロもあるのに、こんな風に管理されていたのか・・・

急登

パリセードレイクまでの最後の急登2500フィート、ここが一番きつかった。500フィートごとに休憩を重ねながら地道に進む。登っても登っても湖なんか見えない。それどころか、こんな急斜面に湖が現れるとは思えない。伝説の、幻の湖でも探してる探検家のような気分だった。

途中、1人の女性のハイカーを追い越した。疲れたているので、軽く挨拶を交わして先に行く。500フィート登って休んでいると、今度は彼女が汗だくになりながらゆっくりと追い越してゆく。そしてまた僕が追い抜いて・・・・。「Hello again」「See you later ~ 」そんなやりとりを何度も繰り返しながら、抜きつ抜かれつ、ひらすら登ってゆく。

ひょっとして今年の干ばつで湖は無くなったんじゃないか、そんな事を考え始めた頃に、景色が開けて大量の水が目に入った。太陽が反射して湖面がキラキラ光って気持ちいい。 パリセードレイクに着いた。 湖岸に沿ってキャンプ地を探しながらもう少し先に進んだ。途中でふり返ると到着したばかりのさっきの女の子が遠くに見える。靴を脱いで湖面に足を入れて休んでいた。疲れただろう。気持ち良さそうだ。

この日選んだキャンプ地はあまりいい場所ではなかった。疲れていたので判断力が鈍っていたみたい。早くキャンプを張りたい気持ちが先行して、わざわざトレイルから外れて100フィートも下った場所にテントを張った。もう少し先に行けばいい場所があったのに。

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ここ数日は標高の低い場所で木々に囲まれてキャンプを張る方が好きだ。森林限界を超えた開けて場所でのキャンプはホームシックをかき立てる。なぜだろう。

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歩行距離:29km