予算300万円でマンションをリノベーションした話

去年マンションを購入して引っ越しました。その際予算300万円でリノベーションを施しました。大変だったけど満足できる家になったので記録を残しておきます。

どうしてリノベをしようと思ったか

比較的築浅の物件だったので購入した時点でもそのまま住み続けることは可能でした。ただマンションの典型的な仕様はどれも自分たちの好みから微妙にズレています。

子供がいない頃は、家はただ寝るためだけの場所でした。ところが子育てが始まって下ら家で過ごす時間は増え、住居の重要度は急に高くなりました。それに加えコロナ以降は仕事もほとんど自宅です。

人生の中でもかなりの時間を過ごす家。家族との楽しい時間や仕事のパフォーマンスを確保するために可能な限り妥協せずに好みの仕様に寄せたかったのです。

目指すべきゴール

目指すべきゴールを妻と何度も話し合いました。自分達が今抱えてる問題や、過去の体験から優先度の高い内容をリストアップしました。

掃除のしやすさと十分な収納量

「掃除をしよう」と意気込まなくても普段の生活のなかで自然と掃除ができるくらいを目指したい。肝になるのは収納量です。これまでの生活では収納が少ないためにモノが吹き溜まりのように散らかっていました。片付ける場所が決まっていると、掃除は苦にならないはず。

リビングの明るさと開放感

引っ越し前の家はリビングが狭くて暗かったのです。逆にこれで採光の重要性が分かりました。開放感がないと幸福度が極端に下がります。家族で長時間過ごす空間なので、どの時間帯でも居心地の良さを追求したい。

その他優先度が高めのもの

  • 仕事部屋のスペース確保
  • 飼い猫の動線
  • 子供の年齢に応じた可変的な間取り

逆に優先度が低いもの

  • 寝室
  • 個室の広さ
  • 水回りの設備

下記においてあるのはリノベ前の間取りですが、上記のような目標を実現するに当たってこの間取りで障害になる場所を変えていくことにしました。

まずは明らかに収納が足りません。リビングにガッツリと収納を追加したいところです。また和室に圧迫されてリビングが狭く感じました。この辺りをなんとかしたい。

↑元の間取り

リノベーションの内容

費用は300万です。やりたいことを挙げれば際限なく出てきます。土間収納だとか、室内窓だとか、、スケルトンリノベをやればかかる費用は最低でも700万〜です。今回はそこまではコストはかけられません。その結果以下の内容に絞りました。

  • 和室をなくしてリビングと収納に充てる
  • 床板を好みのものに変更
  • 壁紙の変更
  • ドアの変更
  • 猫の通路を追加
  • 照明の追加

デザインと施工

デザインは自分たちでやることにしました。失敗のリスクはあるけど、大幅に間取りを変更するわけではないので大丈夫だろうということで。施工は不動産屋紹介の工務店さんに依頼しました。

2Dでざっくり検討

今持ってる荷物の量を計算し、収納を割り当てていきました。ただ現状の荷物は全く収まらないことが分かったので大量に持ち物を捨てました。ちなみにこの時捨てた荷物の量はおよそ800kgです。これだけ捨てても引っ越した後に困ることは1つもありません。一体どれだけ無駄な持ち物に囲まれてたんだろう。

またこの時点で照明の配置を決めました。とはいえ素人には照明のことなんかさっぱり分かりません。YouTubeで軽く勉強し、その後ココナラというサービスを使って照明のプロの方にアイデアをレビューしてもらいました。

Image from Gyazo

Image from Gyazo

3Dモデル検討

プロダクトデザイナーの妻が3Dモデルを作ってくれました。手間はかかるけどかなり忠実に再現できています。住み始めた後も全くギャップがありません。やっておいてよかったです。この辺りは妻がめちゃくちゃ頑張ってくれました。

最後に壁紙や床材の検討です。メーカーのショールームにてサンプルを取り寄せ、3Dモデルに当てながらピックアップしていきます。

Image from Gyazo

出来上がったもの

Before Image from Gyazo

After Image from Gyazo

Image from Gyazo

Image from Gyazo

Image from Gyazo

Image from Gyazo

Image from Gyazo

Image from Gyazo

和室をなくしてリビングと収納に変更
マンションによくある和室。中和室と呼びます。床面積の1/7以上の窓がないと建築基準法では居室として認められないという事情から、間取りとしての部屋数を増やすために採光を取りやすいふすま仕立ての和室が設置されているようです。

この和室、内覧で見ててもどの家庭でも活用できていない気がします。物置になっていたり、無理やり子供部屋にして窮屈になってたり。しかもエアコンがつけられないので独立した居室として利用するには無理があります。〜〜LDKなどのスペック表記以外にはメリットを感じないので撤去してリビングと収納スペースに充てることにしました。

床板を好みのものに変更
元々の床材は白めのクッションフロアでした。清潔でモダンな雰囲気でしたが、少し冷たい雰囲気です。好みとしてはもっと暖かいナチュラルな雰囲気にしたいところ。 無垢の利用も考えましたが、費用、掃除のしづらさ、床暖との相性など問題多数のためやめました。色々調べた結果、サンゲツのフロアタイルが良い雰囲気だったのでこちらを採用しました。

Image from Gyazo

壁紙の変更
壁紙によって雰囲気は驚くほど変わります。普通の白い壁紙に加え、部分的にグレーや木目の壁紙を使うことで空間を広く見せる工夫を施しました。また壁紙だけだと妙にのっぺりして感じたため、エコカラットを使ってアクセントをつけました。

Image from Gyazo

ドアの変更
リビングの開放感UPのため、サンワカンパニーのクアドロスリムという半透明のドアに付け替えました。

Image from Gyazo

感想

これまで空回りしていた日常の苦労がなくなりました。生活の歯車がガッチリ噛み合う感じです。無駄な作業時間が発生しないし、ストレスが減りました。

これは生活の中で解消したい問題をしっかりピックアップしておいたことが功を奏したんだと思います。

「リノベーション」でググると魅力的な写真がいくらでも出てきます。ついつい写真につられて自分たちが抱える問題の本質からそれた施工に憧れがちです。こうした誘惑に負けずに自分達のリアルなライフスタイルに沿って施工内容を決めたことで、満足のいくものになりました。

1点気になるのはキャンプギアのの収納です。もう少し考えればよかった。可変性をキープしたいがゆえにユニットシェルフによる収納を採用しましたが、設置が結構大変でした。今後気軽に取り外しできるような気がしません。しかも収納が丸見えなので気になる。最初から部屋割を固定して収納は隠してしまえばよかったかもしれません。 まあこの辺りは数年後に正解が出るでしょう。

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